リベットの修理
BROOKSサドルを愛用してくださっているお客様からこんな相談が。
「使っているうちに気がついたらリベットが浮いてきてしまって、、」
サドルをお持ち込みいただいて拝見すると、パンツを破ってしまいそうな感じでリベットが浮き上がってきています。
この症状、レザーサドルを使っていると必ずと言ってもいいほど見受けられるものなのです。
正確に言うと、
リベットが浮いている → ×
革が馴染んで沈んできた → ◯
浮いてきたと沈んできたでは全く表現が逆になりますが、正解は「沈んできた」です。
革が成長して変化してきた証拠、座り心地が良くなってきているのでしょう。
それほど時間を掛けて座り心地も良くなっているのに、浮き上がっているリベットを見てしまうとショックを受けてしまうかもしれませんね。
でも心配する必要はありません、リベットは柔軟性に富み加工性の高い銅を使っています。
今回の場合も沈んだ革のシルエットに合わせて打ち直すことができました。
また長年使っていく上で、革の変化に伴いリベットの表面とシルエットが合わなくなって来るかもしれません。
その時もまた同じようにリベットを打ち直してあげれば問題は解決できます。
このようなメンテナンスも自転車に乗りながら自分のためだけのサドルへと成長していくBROOKSサドルの醍醐味とも言えますね。
もとの製造工程でこのリベットを打てる職人は片手で数えられるほどしかいらっしゃいません、それだけ手間を掛け職人の手を渡り出来上がったサドルに乗っていると思うだけで愛着って湧くものです。
ブルックスサドルを長く使っていく上でできることはお手伝いさせて頂きます。